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Technology and Emotion | 技術力とお客さまの本心を類推する力の両輪を磨く

DXのためにはもっと大事なことがあります。課題を見極める観察力です。

お客さまと会話させていただくと、本当に解決したい課題そのものではなく、その課題に対する解決策を語る方が多いことに気づきます。特に現場の方からは「こういう機能が欲しい」と。でも、「何を解決するためにその機能が欲しいのか」という根本的な課題感は会話からは見えにくい場合が多いのです。

そこで、「本当にその人や組織が困っていることは何だろう」という点に注力してお聞きするように努めています。それが分かれば、ご相談内容以外の解決策を見つけることができるかもしれないからです。お客さまの姿を観察しながら、お客さま自身が気づいていない本質的な課題を類推する。企画時の第一歩として重要な視点です。

これは、カスタマーサクセスを実現するための方法論でもあると思うんです。以前は、お客さまに「何が欲しいんですか?」と伺ってから開発を始めていたこともありましたが、それは御用聞きをしているにすぎません。御用聞きだけの対話をしていると汎用性のないサービスになってしまいます。

我ながら「探究型」だなあと思いますね。最近は家で、発酵食品作りを探究しています。科学的な要素があっておもしろいんですよ。ザワークラウト、ピクルス、水キムチなど、いろいろと。原理はとてもシンプルなんですが、塩と温度の関係を適切に保たなければならず、なかなか難しいものですよ。(笑)